関節リウマチの診断について

関節リウマチの診断では、問診、診察、臨床検査、画像検査などが行われます。
1)問診では、既往歴や家族歴、発症の経過、関節の痛みの程度や日常生活における制限などを聞きます。
2)診察では、痛みのある関節や腫れている関節の部位や数、動きなどを調べます。また、関節症状以外の症状についても調べます。
3)臨床検査では、他の病気との鑑別や炎症の程度を明らかにするため血液検査や尿検査などが行われます。

2010年ACR/EULARによる関節リウマチ分類基準

4)画像検査では、関節の状態をみるためにX線撮影やMRI、超音波検査などが行われます。
5)下記分類基準を参考にして、関節リウマチを確定診断します。ただし、上記検査異常がごくわずかな場合や、分類基準で6点に満たない場合でも経過や関節炎の状況などから関節リウマチと診断する場合が有ります。

<2010年ACR/EULARによる関節リウマチ分類基準>

検査を受けるべき基準

1)少なくとも関節1カ所に臨床上明らかな滑膜炎(腫脹)が認められる場合
2)滑膜炎が他疾患による要因では説明できない場合

検査を受けるべき基準

1)
大関節:肩関節、肘関節、股関節、膝関節、足関節
小関節:中手指節関節、近位指節間関節、第2~第5中足趾節関節、第1指趾節関節、手関節
2)
陰性:正常上限値以下
軽度陰性:正常値の3倍まで
強度要請:正常値の3倍より大
3)
評価時に存在する滑膜炎について、患者の自己評価に基づく(疼痛、腫脹、圧痛)の持続時間